芸術新潮より2022年1月号の巻頭特集「杉本博司と日本の神々」が発売

杉本博司が「芸術新潮」誌上に「新人」として初登場したのは44年前、東京で写真作品「ジオラマ」「劇場」による初個展を開催した時だった。NYを拠点とする杉本はいまや世界のトップ・アーティストのひとり。80頁を超える巻頭大特集「杉本博司と日本の神々」では、美術作家としてだけでなく、古美術コレクターとしての杉本にもフォーカスし、日本の信仰にもとづく美術品を紹介する。

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杉本博司の代表作「海景」さながら、相模湾の水平線を背景にして建つ江之浦測候所の春日社社殿。 撮影:広瀬達郎(芸術新潮)

1年前に森美術館で開催された「STARS展」に参加した6人のスター美術家たちの中でも、杉本博司の存在感は別格だった。写真作品のみならず、近年は建築、文楽やバレエなどの舞台演出も手がけ、世界を股にかけて活躍している。一方、杉本が小田原市郊外で運営するアートサイト「江之浦測候所」も年々増殖を続け、2022年3月には施設内の春日社に奈良の春日大社から神霊を迎える予定。「芸術新潮」2022年1月号の巻頭特集「杉本博司と日本の神々」は、神奈川県立金沢文庫で開催予定の「春日神霊の旅 ―杉本博司 常陸から大和へ」展(2022年1月29日~3月21日)を機としたもので、アーティストであるにとどまらず、古美術コレクターであり、日本の古き信仰を宣揚する思想家でもある杉本にフォーカスした。コロナ禍で異例の長期日本滞在中に執筆された『杉本博司自伝 影老日記』(2022年3月に新潮社より刊行予定)のダイジェスト・ページも掲載される。

アーティスト 杉本博司 

1948年、東京生れ。美術作家。1970年に渡米。1974年以降NYを拠点に作品を制作。代表的な写真作品に「ジオラマ」「劇場」「海景」「ポートレイト」「建築」など。毎日芸術賞、ハッセルブラッド国際写真賞、高松宮殿下記念世界文化賞、イサム・ノグチ賞を受賞。フランス芸術文化勲章オフィシエ受勲。文化功労者。2022年3月に『杉本博司自伝 影老日記』を新潮社から刊行予定。

「杉本博司と日本の神々」

掲載誌「芸術新潮」2022年1月号
発売日2021年12月25日(土)
造本A4変型 無線とじ
定価1500円(税込)
URLhttps://www.shinchosha.co.jp/geishin/