国際的に再評価の機運高まる情熱のアーティスト・芥川紗織の“生き様と一体化された表現の強靭さ”を示す作品243点を収録

東京新聞出版はアーティスト・芥川紗織の“生き様と一体化された表現の強靭さ”を示す作品243点を収録した書籍『烈しいもの。燃えるもの。強烈なもの。芥川紗織 生涯と作品』を、2024年5月27日(月)に発売した。1950年初頭に彗星のごとく登場し画壇の第一線で活躍、1966年に急逝するまでの約15年間を、熾烈な光芒を放って駆け抜けた一人の女性画家、芥川紗織。作品は国内外の美術館に収蔵されており、再評価すべき戦後日本を代表するアーティストの一人として、美術研究者たちから注目されている。adf-web-magazine-the-book-of-saori-akutagawa-1

戦後の家父長制の色濃い抑圧された結婚生活の中で、個として抑えきれない激しい情動を作品として昇華し、それだけには収まらず自らの絵画表現を模索するために海外まで飛び出して行った紗織。そのほとばしる表現への熱情と表現そのものの強靭さや彼女の生き様と一体化された絵画表現は、時代を超えて現代へと深くコミットしてくる。芥川紗織を代表する染色画や油彩はもちろん、数多くの魅力的なパステル画までが初めて収録され、強く生きた女性の生涯と作品、そして評価の全容がわかる一冊となっている。adf-web-magazine-the-book-of-saori-akutagawa-2adf-web-magazine-the-book-of-saori-akutagawa-4adf-web-magazine-the-book-of-saori-akutagawa-3

芥川 紗織(あくたがわ さおり)プロフィール

愛知県渥美郡高師村(現・豊橋市)出身の画家。東京音楽学校(声楽)を卒業後、音楽家・芥川也寸志と結婚。声楽の道をあきらめ、女学校時代に描いていた絵画を再び始める。1950年代を中心に、当時はほとんどいなかった前衛の女性画家の一人であり、また「染色」という全く独自の技法で道を切り開いた作家。

芥川(間所)紗織 生誕100年記念「軌跡を回顧する旅へ」

展覧会の展示予定作品はそれぞれの展覧会会期中に、各美術館が主催する展覧会で展示される。adf-web-magazine-the-book-of-saori-akutagawa-5

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『烈しいもの。燃えるもの。強烈なもの。芥川紗織 生涯と作品』

監修工藤香澄
企画・編集NUKAGA GALLERY 
価格2,200円
仕様B5判 / 並製 / 144ページ