目的や興味にあわせてアラカルトで1講座から気軽に学べる
特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ(AIT/エイト)が運営するアート講座「TAS(TOTAL ARTS STUDIES)」から、オンラインで気軽に1本から受講できる「TAS OPEN」(2024年5月14日より開講)のプログラム詳細が発表され、申し込み受付が開始された。TAS OPENは「キュレーションのビジョン」「アート・インダストリー(アートビジネス)」「アートとケアの実験性」ほか計20本のオンラインアート講座からなり、1本から受講ができる。AITは2001年から現代アートの学校「MAD(Making Art Different)」(2021年からは「TOTAL ARTS STUDIES[TAS]」)として延べ2,600人以上に入門から専門領域までアートの学びを提供している。
TAS OPENでは、AITのインストラクター3名(ロジャー・マクドナルド、堀内奈穂子、塩見有子)が2024年に注目する「世界のアートニュース」を紹介するスペシャル回や、今後ビジネスにアートのアイディアを取り入れたいと考えている方に向けた相談制度「オフィスアワー」も設けている(相談受付は「アート・インダストリー」参加希望者のみ)。各回のレクチャーでは、冒頭10分間、レクチャーのトピックに関する世界のアートニュースをインストラクターがピックアップして届ける。
そのほか、集中型通学プログラムの「TASラボ」も2024年5月16日(木)から開講する。申し込みはすでに3月29日(金)から開始している。両講座の開講を前に、「AIT Instagram LIVE! TAS説明会+ミニ・トーク」が2024年4月22日(月)19:00より開催、講座に興味を持つ方に向けてインストラクターのロジャー・マクドナルドと堀内奈穂子がTASのおすすめポイントや特徴、キーワードなどを紹介する。AITの公式インスタグラムアカウントから視聴ができる。
特徴
- 各レクチャー冒頭10分間、テーマに関する世界のアートニュースを紹介
- AITインストラクターによる独自の視点からアートのA to Zを学べる
- 1レクチャー(60分)から参加可能
- 20年以上、現代アートの分野で実務経験を持つ専門家や研究者、キュレーター、アート・ マネジャーがレクチャーを担当
- レクチャーの録画(アーカイヴ)視聴あり ※期間限定
- オフィスアワー制度あり(45分の相談会、要予約・先着5名、別途追加料金あり)※「アート・インダストリー」参加希望者のみ
対象者
- 国内外のアート界の動きや最新のニュースを知りたい
- 現代アートのキュレーションに関心がある
- 変化するアートの鑑賞体験についてより深く学びたい
- ビジネスにアートの考えを取り入れたい、プロジェクトを作りたい
- 海外の美術館のラーニング・プログラムの実践、ケアや福祉に関心がある
インストラクター
ロジャー・マクドナルド(TAS プログラム・ディレクター / フェンバーガーハウス館長)
AIT設立メンバーの一人として、現代アートの学校MAD(Making Art Different)やTAS(TOTAL ARTS STUDIES)のプログラムディレクションなどを担当。主な著書に、『DEEP LOOKING(ディープ・ルッキング)想像力を蘇らせる深い観察のガイド』(2022年、AIT Press)。今年4月より、長野にある「多津衛民藝館」の館長に新たに就任。TAS OPENでは、自身がこれまで手がけた展覧会やプロジェクトのほか、展覧会づくりでインスピレーションを受けた重要なテキストや思想家、キュレーターを紹介。これまでの展覧会から、特に、作品を持ち運んで移動する展覧会や複製作品を取り入れた企画、アウトサイダー・アート展のほか、地域コミュニティを活かした工芸展など、美術館以外でのユニークな展覧会について言及する。また、展覧会制作の歴史から、キュレーションに必要なスキル、そして今日の「多様性の時代」においてキュレーションが直面する課題についても取り上げる。
塩見有子(AITディレクター)
2002年、仲間と共にNPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]を立ち上げ、代表に就任。AITでは、レジデンス・プログラムや現代アートの教育プログラムMADを始動させたほか、メルセデス・ベンツ日本やドイツ銀行、日産自動車、三菱商事ほかの企業とのアート・プログラムについて、企画やコンサルティング、マネジメントを行う。そのほか、財団や行政、企業等の委員やアドバイザー、審査員などを務める。TAS OPENではAITがこれまで携わったアワードを含むコンサルティング事例なども紹介しながら、アート界のこれまでの形と新しい動きについてアート産業の今を検証する。
堀内奈穂子(AITキュレーター / ディアミーディレクター)
エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、AITにてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラムの企画に携わる。 2016年より、AITの新たなプロジェクトとして、多様な子どもたちとアーティストをつなぐ「ディア ミー(dear Me)」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。TAS OPENでは、ウェルビーイングやニューロ・ダイバーシティ(神経多様性)、メンタルヘルスなどをキーワードに、美術館のラーニング・プログラムの最新の動向や、AITが行う子ども・ユースとのアートを軸に学び合うプログラムのエピソードに触れながら、歴史的・理論的なトピックとともに実例を交えて紹介。
藤井理花(AIT プロジェクト・マネジャー / ディアミー企画・制作)
AITでは、個性豊かな子どもやユースが主体的に関わるプログラムを企画。個人の活動に子どもたちとの文化活動、ダウン症や自閉症の子どもを中心としたアトリエ、市民の養蜂グループに参加しているほか、ケアの現場で行うアート活動のサポートやコーディネーターを務める。
AIT(特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ)
2001年、現代アートに興味がある誰もが学び、対話し、思考するプラットフォームづくりを目指して、6名のキュレーターとアート・マネジャーが立ち上げた非営利団体(2002年法人化)。AITは、これまで約20年にわたり多様なゲストとともに芸術の歴史や表現、実践について教育プログラムを実施してきた。ほかにも、先進的な企業の社会的要望に基づいたアートプログラムにコンサルティングや企画で関わるほか、芸術家や研究者延べ150人以上を派遣・招聘し、知識と経験を共有する国際交流の場を、多数の海外文化機関・財団との協働を通じて創出している。
TAS OPEN 概要
期間 | 2024年5月〜12月 |
時間 | 19:00~20:00(レクチャー50分+QA10分) |
会場 | オンライン(Zoom) |
回数 | 全20回 |
定員 | 各回 40名 |
料金 | 各回 2,750円 (税込)〜 ※セット割引あり |
URL | https://www.a-i-t.net/events/17060/ |