アートとアニメーション、デジタルとアナログをボーダーレスに横断する

アニメーター・米山舞と現代美術家・ヤノベケンジの共同制作作品《SUN SEEKER》が2024年8月30日(金)から開催中のイベント「ART SESSION by 銀座蔦屋書店」で初公開されている。9月2日(月)までは中央イベントスペースGINZA ATRIUM、9月3日(水)から9月8日(日)までは店内インフォメーションカウンター前で展示される。

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撮影:表恒匡

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《SUN SEEKER》は、ヤノベの作品《SHIP'S CAT》と《サン・シスター》を、米山が再解釈し新たに描き起こしたイメージをもとに制作。アートとアニメーション、デジタルとアナログをボーダーレスに横断する二人のアーティストによる新境地となっている。

「ART SESSION by 銀座 蔦屋書店」は“SESSION”という言葉をコンセプトに様々な表現が集い交わるイベントで、世界をフィールドに活躍するアーティスト、国内のアートフェアやコンペティションで注目を集めるアーティスト、ストリート、ファッション、グラフィックといった多様なカルチャーをバックグラウンドに持つアーティストなど、現代のアートシーンで新たな表現に挑戦し続けるさまざまな世代の“いま”が交差する様を見る機会となっている。

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米山舞

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長野県出身。アニメーション会社でアニメーターとして経歴を積んだのち、イラストレーターとして活動する傍ら映像監督してもCMやMVなどで作品を発表。その出自を生かし、アニメーションとデジタルイラストレーションの文脈を様々な表現手法を用い、新たなメディアの可能性を模索した作品制作に取り組んでいる。イギリス・ロンドンのサーチギャラリーで開催された展覧会「START ART FAIR2021」に出展した作品『00:00:00:00』は16枚の作品から構成される集合作で、アニメーター出身のイラストレーターとしての来歴を象徴するような作品になっている。

ヤノベケンジ

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現代美術作家/京都芸術大学教授。1965年大阪生まれ。1990年代初頭より、「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに機能性を持つ大型機械彫刻を制作。ユーモラスな形態に社会的メッセージを込めた作品群は国内外から評価が高い。2017年、「船乗り猫」をモチーフにした、旅の守り神《SHIP’S CAT》シリーズを制作開始。2022年に開館した大阪中之島美術館のシンボルとして《SHIP’S CAT(Muse)》(2021)が恒久設置される。