『美術手帖』が運営するアートのECサイト「OIL by 美術手帖」の実店舗として、渋谷パルコにオープンした「OIL by 美術手帖」のギャラリースペースにて、2020年2月8日から2月26日にかけて鈴木ヒラク個展「Before the Cypher」を開催する。
鈴木ヒラクは1978年生まれのアーティスト。ドローイングと言語との関係性を主題に、平面・彫刻・映像・写真・パフォーマンスなど多岐にわたる制作活動を行い、シドニー、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどの世界各地で滞在制作を展開。「ドローイング」を、絵と言葉の間にある線の「発掘」行為と捉え、主に光を反射する素材を用いながら、その可能性を探る。また、様々な分野のアーティストとのコラボレーションも行なっており、ミュージシャンのテニスコーツ、Shing02やスガダイロー、サウンド・アーティストの鈴木昭男、詩人の吉増剛造、文化人類学者の今福龍太らと開催してきたライブパフォーマンスをはじめ、アニエス・ベーやコム・デ・ギャルソンといったファッション・ブランドともコラボレーションし、多方面で活躍する。
本展は、鈴木ヒラクの10 年間にわたる軌跡を収めた作品集『SILVER MARKER―Drawing as Excavating』の出版を記念した展示として、新作の平面作品7点を発表するほか、石を素材として用いた壁画を公開する。現在、東京都現代美術館にて行われている「MOT アニュアル 2019 Echo after Echo:仮の声、新しい影」展に参加、アニエスベーギャラリーブティックで個展「Silver Marker and Some Stones」を開催している鈴木の新たな展開を「OIL by 美術手帖」においても観賞できる。
シルバーのインクは、架空の銀塩写真の現像液なのかもしれない。それは過去ではなく、常に今を現像し続ける。
鈴木ヒラク『シルバーマーカー』より
鈴木ヒラク プロフィール
1978年宮城県生まれ。武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業後、東京藝術大学大学院美術研究科修了。絵と言語、あるいは「描く」と「書く」の境界をテーマに、平面・彫刻・映像・写真・パフォーマンスなど様々な手法でドローイングの領域を拡張し続ける。2010年には、6年をかけて描いた記号的なドローイングを一挙に収録した、1008ページにおよぶ作品集『GENGA』を発表。2011年アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)の助成によりアメリカに、2012年公益財団法人ポーラ美術振興財団の助成によりドイツに滞在した。2013年日産アートアワードファイナリスト。これまでに金沢21世紀美術館(石川、2009)、森美術館(東京、2010)、ヴロツワフ建築美術館(ポーランド、2015)、銀川現代美術館(中国、2016)、アーツ前橋(群馬、2017)、MOCO Panacée(フランス、2019)、東京都現代美術館(東京、2019)など国内外の美術館で多数の展覧会に参加している。
Before the Cypher展 概要
展示会名 | 鈴木ヒラク「Before the Cypher」 |
会期 | 2020年2月8日〜2月26日 |
会場 | OIL by 美術手帖 |
住所 | 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ 2階 |
電話番号 | 03-6868-3064 |
開場時間 | 10:00〜21:00 |
観覧料 | 無料 |