ポコラート事業10周年記念、ポコラート世界展「偶然と、必然と、」開催
千代田区とアーツ千代田3331は、ポコラート事業10周年を記念し、世界22ヶ国の作家50名によるポコラート世界展「偶然と、必然と、」を2021年7月16日(金)から9月5日(日)まで開催する。独自のリサーチ、キュレーションの元に展示される創作物は240点余に及び、自己の内面や身近な事象から、作者を取り巻く世界の成り立ち、過去の記憶や空想の世界など、6つのテーマで構成されている。それぞれの創作は世界の成り立ちを数式で表現したものや、自身の身体を利用して様々な人物に扮し、それらを撮影したポートレートなど、作家の内面から湧き上がる衝動、創作のエネルギーが形になったものだ。国籍、年齢や性別、障害の有無、美術の枠組みさえも飛び越える創作の数々が展示される。
本展の見どころは世界22ヶ国より、「美術」という枠にとどまらない創作物を集め、50名の作家の作品、240点余が集結している。多様な地域性や文化を反映しながらも、作者の内なるエネルギーが形となって現れた唯一無二の表現を一堂に鑑賞できる。また、展示作品は、芸術文化人類学を専門とするキュレーターが約1年を費やし、世界23都市で独自にリサーチし、キュレーションを行った。海外から出展する34名の作家のうち、28名の創作が日本初公開となり、日本で近年謳われている「アール・ブリュット」のイメージを覆す強烈なものばかりとなっている。
中でもキューバ出身の元数学者であり、ダンボールに独自の数式やキューバ革命の英雄などを描くカルロス・ハビエル・ガルシア・ウエルゴや、ナミビアで観光客向けの土産物として鳥のような様相をもつ「飛行機」を制作するイマニュエル・マぺウの創作は文化施設での公開が世界初となる。創作の中には、アール・ブリュットやアウトサイダー・アートといったカテゴリーに位置付けられるものから、常識、偏見、社会的判断といったあらゆる既存の価値観から解き放たれた、時に常軌を逸した「生の表現」とも出会うことができる。
出展国 : アメリカ合衆国、イギリス、イタリア、イラン、インドネシア、オーストリア、カナダ、キューバ、スイス、スウェーデン、チェコ、中国、ドイツ、ナミビア、日本、ニュージーランド、ブラジル、フランス、ベナン、ベルギー、ポーランド、モロッコ
POCORART(ポコラート)について
Place Of Core + Relation ARTの略であり、「障害の有無に関わらず人々が出会い、相互に影響し合う場」、またその「場」を作っていく行為を示す、アーツ千代田 3331独自の概念。 ポコラートは、2010年のアーツ千代田3331の開館と同時に始まり、 障害のある人、ない人、アーティストが同じ地平で表現を高め合う場を創造すべく、公募や展覧会、ワークショップ、トークイベント等に10年にわたって取り組んできた。
ポコラート世界展「偶然と、必然と、」概要
会期 | 2021年7月16日(金)から9月5日(日)まで ※会期中無休 |
開場時間 | 11:00-18:00 ※入場は17:30まで |
会場 | アーツ千代田 3331 1階 メインギャラリー |
料金 | 800円、65歳以上500円、中学生以下・千代田区民は身分証の提示で無料、障害者手帳を持っている方とその付添の方1名は無料 |
主催 | 千代田区、アーツ千代田 3331 |
特設サイト | https://pocorart.3331.jp/world2021/ |