世界初公開となる「龍の肉」を含む最先端アートが登場
国立新美術館で開催されたクリエイター・エンジニア・学者集団Transeedsによるアート博覧会「NAVIGATE ARTS [Bio / Digital / Human]」は、最先端バイオテクノロジーや生成AIを応用した革新的な作品群を公開し、入場チケットが即完売となった。テーマは「生命の誕生」で、DNA合成やAI技術がどのように現代アートに新たな視点を提供できるのか、その未来を探る展示となる。
NAVIGATE ARTSの展示は、アートを通じて科学やテクノロジーの進化とその影響を考察する場として、多くの人々に新たな視点を提供し、これからの社会や環境、そして食糧の在り方について考えるきっかけを与える場として注目を集めている。
「企業のネットが星を被い電子や光が駆け巡っても、国家や民族が消えてなくなるほど情報化されていない近未来。」
引用元:『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』
世界初公開「龍の肉」
本展では空想上の動物「龍」をDNA合成によって誕生させ、その肉体を再現した作品「龍の肉」が展示される。龍の伝承に基づき、異なる動物や細菌のDNAを合成して作り上げた「龍のDNA」を用い、20mに及ぶ装置とともに展示。この挑戦はバイオテクノロジーとアートが融合し、未来の可能性を示す試みとなる。
生成AIとイマーシブアニメーション
生成AI技術を応用し、体や表情の動きに合わせてストーリーが展開する「イマーシブアニメーション」も注目の展示となる。音楽「鬼の右腕」とストリートコンテンポラリーダンスの「itsuki. / Maakun」とのライブパフォーマンスが織りなす、エンターテイメントの新たな形が披露された。
DNA Figure:空想と現実をつなぐフィギュア
バイオテクノロジーの力を使い、マンガやアニメのキャラクターに実際に触れることができる「DNA入りフィギュア」も展示。空想上の存在にリアルな触覚を与えるこの作品は、ファンタジーと現実の境界を曖昧にする試みとして大きな話題を呼んでいる。
ブロックチェーンカメラによる映像作品
「龍」をテーマにした7つの映像作品がブロックチェーンカメラを用いて撮影され、改ざん不可能なデータとして展示される。この革新的な技術は撮影した映像や写真が瞬時にブロックチェーンに保存され、データの信頼性が保証される。
LOM BABY:バイオアートの最前線
LOM BABYはアートやテクノロジー、バイオを融合させたクリエイティブコレクティブとして、国内外で注目を集めている。これまでニューヨークのWorld Trade Centerや東京・渋谷のLIQUIDROOM、パリのGrand Palaisなどで展示を成功させ、今回の国立新美術館での展示はその集大成とも言えるものとなる。
LOM BABY × PxCell ・ 田所バイオ技術研究所 ・ mokemoke
バイオファッションテックブランドPxCellや田所バイオ技術研究所・mokemokeとのコラボコレクションを発表する。
科学とアートが融合する未来への問い
「NAVIGATE ARTS [Bio / Digital / Human]」は、バイオテクノロジー、デジタル技術、そして人間性を再考する場として、未来の社会に問いを投げかける。急速に進化する技術がどのように私たちの生活やアートに影響を与えるのか。DNA合成やAIが可能にする新たな芸術表現は既存の枠組みを超え、次世代の「インフラ」へと変わる可能性を秘めている。LOM BABYの代表作「龍肉」は、その象徴的な試みとして環境問題や食糧問題にも一石を投じた。バイオテクノロジーが提供する未来の食材や代替肉は、現代社会が直面する課題に対する新しいアプローチを示している。