黄金町バザール2019開催
2008年から毎年開催され、今年度で12回目となる「黄金町バザール」。2019年は9月20日(金)から11月4日(月・祝) までの計40日間開催されている。12回目となる今回は「ニュー・メナジェリー」をテーマに、まちなかで展開されるアートだから生じる"人と人"、"人とアート"の関係性に注目。複数の関連団体による推薦と公募を経て、下記の国内外のアーティスト15 組が参加する。
参加アーティスト
- アカサ・ブックストア Akasa Bookstore(インドネシア)
- アヌラック・タンニャパリット Anurak Tanyapalit(タイ)
- 天草ミオ Mio Amakusa(黄金町AIRアーティスト、日本)
- エレナ・ノックス Elena Knox(オーストラリア)
- シジ・クリシュナン Siji Krishnan(インド)
- 程仁珮 チェン・レンペイ Cheng Jen-Pei(台湾)
- 曹澍 ツァオ・シュウ Cao Shu(中国)
- 土本亜祐美 Ayumi Tsuchimoto(日本)
- 常木理早+要田伸雄 Risa Tsunegi + Nobuo Yoda(黄金町AIR参加アーティスト、日本)
- ナリッサラ・ピイアンウィマンサ Narissara Pianwimungsa(タイ)
- ニワニワパラダイス Niwa Niwa Paradise(日本)
- 葉栗翠 Midori Haguri(黄金町AIR参加アーティスト、日本)
- 吉田ゆう Yu Yoshida(黄金町AIR参加アーティスト、日本)
- 吉本直紀 Naoki Yoshimoto(黄金町AIR参加アーティスト、日本)
- レイモンド・ホラチェック Raymond Horacek(黄金町AIR参加アーティスト、アメリカ)
ディレクターメッセージ
「より善いものを選択すること」
これまで、「黄金町バザール」はアーティスト・イン・レジデンスによる滞在制作と、都市空間や日常空間の中の作品展示を通して、常にアートと社会の関係をテーマに活動してきました。そこには、アートに関わる重要なファクターとして、コミュニティ、交通、経済、政治等の問題をアートの視点から改めて見直すというだけではなく、社会環境の側からも、アートを見直すという双方向的な意味がありました。
今年の「黄金町バザール」は、そのようなアートと社会の関係を示す小さな単位として、街を訪れる人たち、異なる文化的背景から集まったアーティスト、バザールの制作過程になんらかの形で関わるすべての人たちの相互関係とその変化に注目します。滞在制作から展示の全期間を通じて形成されていくそれぞれの新しい関係のあり方を、より顕在化することを意図して、出来事の全体を「ニュー・メナジェリー」と名付け、今回のテーマとしました。
「ニュー・メナジェリー」は「新しいマネジメントのあり方」を意味しています。いうまでもなく、都市空間や日常空間の中に作品を展示することは微細な調整の積み重ねによってはじめて成立するものです。その過程において、私たちは今そこにあるものから「より善いものを選択すること」を目指して仕事をしています。それは私たちがあらかじめ設定した視点を維持したまま、ただ一方的に何かに働きかけるということではなく、むしろ誰もが新しい関係の作り手としてこの過程に参加することを受け入れ、相互に変化していくことが、このような試み(例えば「黄金町バザール」)にとってより重要な意味を持つと考えています。「ニュー・メナジェリー」はこのような双方向的な変化を契機として更新されていく「新しいマネジメントのあり方」について問いかけるものです。それは今までの「黄金町バザール」の中でも起きていた(かもしれない)出来事ですが、評価の指標として重要視されることはありませんでした。
「より善いものを選択すること」は、アートと社会の関係をもう一度流動化し、そして再び組み立て直すことによってその可能性を試みることであり、それは「黄金町バザール」の継続的なテーマとして(いわゆる通底音のように)あり続けてきました。今回はそれをより意識的に捉え、表現することが大きな課題となりますが、果たしてどうでしょうか。
今年の秋、「黄金町バザール2019-ニュー・メナジェリー」にご期待ください。
黄金町バザールディレクター
山野真悟
イベント概要
タイトル | 黄金町バザール2019-ニュー・メナジェリー |
会期 | 2019年9月20 日(金)~11月4日(月・祝) ※月曜休場(月曜祝日の場合は翌火曜休場) |
場所 | 京急線「日ノ出町駅」から「黄金町駅」間の高架下スタジオ、周辺のスタジオ、地域商店、屋外、他 |
主催 | 特定非営利活動法人黄金町エリアマネジメントセンター、初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会 |
共催 | 横浜市 |