森洋史 個展「MOSHA」
銀座蔦屋書店は、オープン3周年記念イベントとして様々な企画を計画しており、そのメインとなるイベントとして「GINZA ATRIUM」で、森洋史個展「MOSHA」を2020年4⽉2⽇(木)から4⽉22⽇(水)まで開催する。サブカルチャーと美術史上の名画のイメージをリミックスし、最新の技術を駆使して特有なテクスチャーを持つ作品に仕上げる森洋史。記念すべき個展となる本展では、ロイ・リキテンスタインと日本のサブカルチャーをリミックスしたLichtenstein × J-pop シリーズ、日本の古画とアニメをリミックスしたJapanesque シリーズ等、これまで森洋史が制作してきたシリーズの新作をはじめ、Portraits シリーズ、Damien Hirst Parody シリーズといった新たなシリーズを含む新作を展示する。
森洋史は1977年東京都生まれ。2013年 東京藝術大学大学院美術研究科油画技法・材料修士課程を修了。パロディを手法とし、宗教画や日本の古典美術、ポップアート等の美術史上の名画と、アニメやゲームから引用したイメージをリミックスした作品を制作する。アニメ調に描かれた"キッチュ"なイメージを最新の技術を用いた独自の技法を駆使して、緻密さと高い精度により特有のテクスチャーをもつ作品へと昇華させる。
アーティストステートメント
「MOSHA」
個展タイトルの「MOSHA」というのは、ずばり「模写」のことです。「模写」は、そっくりに描き写す、再現するという意味ですが、私が模写するとどうしてもそっくりにはならないので、アルファベットの「MOSHA」としました。
自分のこれまでを振り返ってみると、常に「模写」してきた事実があり、私は愚直にそれを行ってきました。小学生のころはファミコンのTV画面を紙に描き写し、大人になってからはゲーム会社でデザイン原画のドット絵起こし、芸大ではフラ・アンジェリコやシモーネ・マルティーニの宗教画を研究模写していました。一口に「模写」といってもいろいろな「模写」があり、今行っている「模写」は、アートとしての「模写」です。描き写す過程で、現代の日本人としてのご都合主義的な解釈であったり、最新の工業テクノロジーを駆使することで出来上がる素材感であったり、私の軽薄さや節操の無さが織りなす異物感が熟成することで、オリジナリティとして確立出来ないか模索しています。つまり、「模写」の結果、元とは異なるものを作り出す、ということで、普通の意味での「模写」とは違う「MOSHA」なのです。
最近の私の仕事としては、アートの一つの手法であるシミュレーションアートやアプロプリエーションアートなどと呼ばれる文脈で作品の展開を試みていますが、元々アメリカで起こったポップアートに強い憧れがあります。例えば、大量消費社会に対して批評性をもって広告や商品イメージを流用し作品化したアンディ・ウォーホルや、成功したウォーホルをシミュレーションしたリチャード・ペティボーンの流れが挙げられます。彼らのコンテクストを引用しつつ、日本人・森洋史としての変容や展開、つまり「MOSHA」を試みたいと考えています。幼い頃に慣れ親しみ「模写」してきた数々のサブカルコンテンツ、70~ 80年代にアメリカで起きたポップアートのシミュレーションです。
森 洋史(もり ひろし) プロフィール
1977年 東京都生まれ。2013年 東京藝術大学大学院美術研究科油画技法・材料修士課程修了。
主な個展
2019「hyperfabric」 愛でるギャラリー祝、帝国ホテルプラザ、東京
2018「Metafiction」銀座 蔦屋書店アートウォールギャラリー、GINZASIX 6F、東京
2018「LAUGHING QUIETLY TO MYSELF」Art Experience Gallery、香港、中国
2017「project N」 東京オペラシティアートギャラリー 4Fコリドール、東京
2017「LITTLETOPIA」Art Lab TOKYO、東京
2016「Reanimation」阿久津画廊、前橋
森洋史 個展「MOSHA」情報
展示会名 | 森洋史 個展「MOSHA」 |
会期 | 2020年4月2日(木)~4月22日(水) ※4月1日(水)は内覧会 |
時間 | 10:00~22:30 |
会場 | 銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM(店内イベントスペース) |
主催 | 銀座 蔦屋書店 |
TEL | 03-3575-7755 |
URL | https://bit.ly/2JaEntV |