都市のサブカルチャーを通じて都市を継続して眺める

建築事務所・APRDELESPによる個展「URBAN GAZE」がeitoeikoで2024年3月30日(土)から4月15日(月)まで開催中。APRDELESPはヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2023)メキシコ館のほか、ロドス・ギャラリーの設計(2021)、マテリアル・アートフェアの会場設計(2016-21)などを手がけているが、建築設計だけでなく社会通念と物理的条件の関係を調査し空間の利用についての「研究としての実践」を続けている。

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APRDELESP
Case Study 91(Emos vs Punks): Preexisting space survey (model)
2024
Wood, paper, acrylic
H.30 x dia. 67.5 cm

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APRDELESP
Case Study 91(Emos vs Punks): Preexisting space survey (model)
2024
Wood, paper, acrylic
H.30 x dia. 67.5 cm

本展は2008年にメキシコシティのグロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテスで起きたエモ・キッズとパンクロッカーたちの闘争に着目したAPRDELESPのリサーチプロジェクトについての発表展示で、公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京「東京芸術文化創造発信助成」助成事業。

概要

2008年3月16日、都市のサブカルチャーであるエモ(※ロックミュージックの形態の一種)ファンのグループが、メキシコシティ中心部の公園にあるグロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテスで、当時流行していたパンクスの暴力行為に抗議した。平和的にデモを行ったにも関わらずより多くの敵意をもたらし、逆にパンクスからの攻撃を受ける結果となった。憎悪の原因は主にホモフォビアとミソジニーから来るものであった。この対立は現在では「エモス対パンクス」と呼ばれ、伝統的なメディアから現在のオンラインメディアも含め大々的に報道された。本展は、エモス対パンクスの罵り合いの舞台となった都市空間を題材に、グロリエタ・デ・ロス・インスルヘンテスの物理的な模型と、リサーチによるアーカイブ素材(映画やテレビ放送の断片、発見された映像や写真)を使った映像で構成される。

「URBAN GAZE」開催概要

会期2024年3月30日(土)~4月15日(月)
時間12:00~19:00
会場eitoeiko
URLhttps://tinyurl.com/3em8rfzt