「部屋」をテーマにしたアレック・ソスの大規模個展
「アレック・ソス 部屋についての部屋」展が東京都写真美術館で2024年10月10日(木)から2025年1月19日(日)まで開催される。アレック・ソス(1969-)は国際的な写真家集団「マグナム・フォト」の正会員であり、生まれ育ったアメリカ中西部などを題材とした作品で世界的に高い評価を受けてきた。本展では初期を代表するシリーズ〈Sleeping by the Mississippi〉から、今秋刊行予定の最新作〈Advice for Young Artist〉まで、約60点の作品を6つのセクションで紹介。30年に及ぶソスの歩みを振り返るだけでなく、「部屋」をテーマにソスのこれまでの作品を編み直す試みとなっている。
初期からソスはアメリカ国内を車で旅し、風景や出会った人々を大判カメラで撮影してきたが、そうしたロードトリップのスタイルではなく、舞踏家・振付家のアンナ・ハルプリン(1920-2021)や、小説家のハニヤ・ヤナギハラ(1974-)など、世界各地に様々な人々を訪ね、その人が日々を過ごす部屋の中でポートレートや個人的な持ち物を撮影している。「ポートレートや風景、静物などを定期的に撮影しているが、最も親しみを感じるのは室内の写真だ」と述べるソスの表現の魅力を探る。
本展のみどころ
「部屋」をテーマにした独自企画の個展
「部屋」をテーマに、ソスの作品を6つのセクションで構成。近作〈I Know How Furiously Your Heart is Beating〉を起点にソスの30年に及ぶ表現活動の魅力に迫る。
初期の代表作から、今秋刊行予定の最新作まで一挙公開
〈Sleeping by the Mississippi〉や〈Niagara〉を中心とした初期のカラー作品、ソスが影響を受けた写真家たちのポートレートや、ローカルなコミュニティにおける人々の交流を写したシリーズなど、ソスのこれまでの作品を網羅的に紹介。併せて、2022年から2024年にかけてアメリカの美術学校を舞台に撮影された最新作シリーズ〈Advice for Young Artists〉が世界初公開される。
作家本人登壇のトークイベントを開催
開幕に合わせて作家が来日し、アーティストトークが10月12日(土)14:00より開催される。(参加費無料、当日受付で整理券配布)
出品作品
アレック・ソス / Alec Soth
1969年アメリカ・ミネソタ州ミネアポリス生まれ。現在も同地を拠点に活動。これまでに、『Sleeping by the Mississippi』(Steidl、2004年)、『Niagara』(Steidl、2006年)、『Broken Manual』 (Steidl、2010年)、『Songbook』(MACK、2015年)、『I Know How Furiously Your Heart is Beating』(MACK、2019年)、『A Pound of Pictures』(MACK、2022年)など、数多くの作品集を出版。「Alec Soth: The Space Between Us」(ジュ・ド・ポーム、パリ、2008年)、「From Here to There: Alec Soth's America」(ウォーカー・アート・センター、ミネソタ、2010年)、「Gathered Leaves: Photographs by Alec Soth」(メディア・スペース、ロンドン、2015年)など個展も多数。2022年には日本の美術館で初の個展「アレック・ソス Gathered Leaves」(神奈川県立近代美術館 葉山、神奈川)が開催された。2004年に国際的な写真家集団「マグナム・フォト」に参加し、2008年より正会員。2008年から出版や教育活動を行うレーベル「Little Brown Mushroom」を主宰している。
「アレック・ソス 部屋についての部屋」開催概要
会期 | 2024年10月10日(木)~2025年1月19日(日) |
時間 | 10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで)※入館は閉館30分前まで |
会場 | 東京都写真美術館 2階展示室 |
休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日)、年末年始(12/29-1/1) |
料金 | 一般800円、学生640円、中高生・65歳以上400円 |
URL | https://tinyurl.com/3saj2cnf |