ル・コルビュジエからのクリエイティブの継承を学ぶ

来年で没後60年を迎えるル・コルビュジエの、今も色褪せない作品や思想を探る「ル・コルビュジエ リレートーク」がスパイラルホールで2024年11月9日(土)に開催される。Design Assocition NPOが主催する「IMAGINE大学学園祭」の中での枠組みとなる。IMAGINE大学学園祭はYouTube番組「IMAGINEイマジン大学」が開催するクリエイティブイベント。

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20世紀を代表する建築家、ル・コルビュジエの革新的な建築は、現代都市の風景を形作り建築学に大きな影響を与えてきた。その創作は絵画や音楽、プロダクトなど多岐に渡り、建築だけでは語りきれない。本イベントでは、建築家、研究者、写真家、脳科学者など、様々な分野のクリエイターたちが集まり、ル・コルビュジエの作品や生涯について語り合う。彼の創作がどのように現代に生きる私たちにインスピレーションを与えているのか、そしてこれからのクリエイティブな活動にどう繋がるのかを、それぞれの視点から探求していく。

登壇者

伊東豊雄(建築家)/ 鈴木 明(Suzuki Studio/工学博士)/ 鈴木理策(写真家)/ 百田有希(建築家/o+h)/ 松隈 洋(建築史家)/ 白石哲雄(ル・コルビュジエ財団協働研究者)/ 茂木健一郎(脳科学者)

伊東豊雄(いとう・とよお)

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建築家。1941年生まれ。65年東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に「せんだいメディアテーク」、「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」、「台中国家歌劇院」(台湾)など。現在、「水戸市民会館」、「茨木市市民会館跡地エリア整備事業」などが進行中。日本建築学会賞(作品賞、大賞)、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル、高松宮殿下記念世界文化賞、プリツカー建築賞、UIA ゴールドメダルなど受賞。東日本大震災後、被災各地の復興活動に精力的に取り組んでおり、仮設住宅における住民の憩いの場として提案した「みんなの家」は16軒完成。2016年の熊本地震に際しては、くまもとアートポリスのコミッショナーとして「みんなの家のある仮設住宅」づくりを進め、各地に100棟以上が整備された。2011年に私塾「伊東建築塾」を設立。これからのまちや建築のあり方を考える場として様々な活動を行っている。また、自身のミュージアムが建つ大三島においては、2012年より塾生有志や地域の人々とともに継続的なまちづくりの活動に取り組んでいる。

鈴木明(すずき・あきら)

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SUZUKI STUDIO/工学博士。建築論専攻、博士/工学、2021。1953年東京都生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻修了(1979)。建築都市ワークショップ共同主宰(1988-2013)を経て、神戸芸術工科大学教授(2000~2013)。武蔵野美術大学造形学部建築学科教授(2013-2024)。「くまもとアートポリス」、「国際花と緑の博覧会フォリー」などの都市計画・博覧会のコーディネーション、「せんだいメディアテーク」「多摩美術大学図書館」ほかのコンセプトおよびインタラクションデザインを担当した。近代以降の建築を身体とふるまいから読みなおすことをテーマに調査研究と実践をおこなう。主な著書に『Do Android Crows Fly Over the Skies of Tokyo?』、『インタラクションデザイン・ノート』、『建築教室の教科書』、『建築教室の教科書 子どもと遊ぶ家づくり』、『つくる図書館をつくる』(共編)、『ル・コルビュジエの身体図像』がある。また伊東豊雄設計『中野本町の家』のクライアント後藤母子のインタビュアを務めた。

鈴木理策(すずき・りさく)

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写真家。1963年和歌山県新宮市生まれ。地理的移動と時間的推移の可視化を主題にシークエンスで構成した写真集『KUMANO』を1998年に発表、二冊目となる写真集『PILES OF TIME』(2000年刊行)により第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。写真のメディア特性への関心と「視ること」についての問いに基づき熊野、サント・ヴィクトワール山、桜、雪、水面を主題に継続的に撮影を行う。主な個展に「冬と春」(PURPLE 2023年、タカ・イシイギャラリー 2022年)、「意識の流れ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、東京オペラシティギャラリー、田辺市立美術館2015-2016年)、「水鏡」(熊野古道なかへち美術館2016年)、「熊野 雪 桜」(東京都写真美術館2007年)。写真集に『冬と春』『知覚の感光板』(共に赤々舎)、『Sakura』『White』(共にedition.nord)、青森県立美術館を撮り下ろした『Jun Aoki Complete Works2』(LIXIL出版、共著:青木淳、椹木野衣、中山英之)、『Sayama Lakeside Cemetery (ディヴィッド チッパーフィールド アーキテクツ)』(『Inagawa Cemetery(中村拓志)』(共にくま書店)等。パブリックコレクションにサンフランシスコ現代美術館、ヒューストン美術館、東京国立近代美術館、東京都写真美術館等。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。

百田有希(ひゃくだ・ゆうき)

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建築家。1982年生まれ。2006年京都大学工学部建築学科卒業。2008年同大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。2008年から大西麻貴+百田有希/o+hを共同主宰。2009年-14年伊東豊雄建築設計事務所勤務。2017年~横浜国立大学非常勤講師。公共建築から住宅、店舗やまちづくりまで、さまざまなプロジェクトに取り組む。主な作品にシェルターインクルーシブプレイスコパル(2022年)、Good Job! Center KASHIBA(2016 年)、二重螺旋の家(2011年)ほか。主な受賞に2023年日本建築学会賞作品賞、BCS賞ほか。

松隈洋(まつくま・ひろし)

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建築史家。神奈川大学教授、京都工芸繊維大学名誉教授。1957年兵庫県生まれ。1980年京都大学工学部建築学科卒業、前川國男建築設計事務所入所。2000年4月京都工芸繊維大学助教授。2008年10月同教授、2023年4月から現職。工学博士(東京大学)。専門は近代建築史、建築設計論。主な著書に、『建築の前夜 前川國男論』、『ル・コルビュジエから遠く離れて』、『モダニズム建築紀行』、『ルイス・カーン』、『近代建築を記憶する』、『坂倉準三とはだれか』、『建築家・坂倉準三「輝く都市」をめざして』、『残すべき建築』など。「生誕100年・前川國男建築展」事務局長、「文化遺産としてのモダニズム建築―DOCOMOMO20選」展と「同100選」展のキュレーションの他に、A・レーモンド、坂倉準三、C・ぺリアン、白井晟一、丹下健三、村野藤吾、谷口吉郎・谷口吉生、吉村順三、大髙正人、増田友也、山本忠司、浦辺鎮太郎、瀧光夫、鬼頭梓など、多くの建築展に携わる。DOCOMOMO Japan代表(2013年5月~2018年9月)。文化庁国立近現代建築資料館運営委員(2013年4月~2020年3月)。2019年『建築の前夜 前川國男論』により日本建築学会賞(論文)受賞。

白石哲雄(しらいし・てつゆう)

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ル・コルビュジエ財団協働研究者。1949年山口県生まれ。東京藝術大学芸術未来研究場アートDX横断領域客員教授。博士(建築学)早稲田大学。2021年3月早稲田大学理工学術院創造理工学研究科建築学専攻。博士後期課程修了。建築家、写真作家。ル・コルビュジエ研究家。ル・コルビュジエ財団協働研究者。東京藝術大学 藝術未来研究場 アートDX横断領域客員教授。1981年-1988年早稲田大学池原義郎研究室 個人助手。1988年-2009年株式会社池原義郎建築設計事務所専務取締役。

茂木健一郎(もぎ・けんいちろう)

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脳科学者。1962年東京生まれ。ソニーコンピュータサイエンス研究所上級研究員。東京大学大学院特任教授(共創研究室、Collective Intelligence Research Laboratory )。東京大学大学院客員教授(広域科学専攻)。屋久島おおぞら高校校長。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了、理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、現職。脳活動からの意識の起源の究明に取り組む。2005年、『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞を受賞。2009年、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞。近著に『クオリアと人工意識』(講談社)。IKIGAIに関する英語の著作が、世界31カ国、29の言語で翻訳出版される。2022年4月には、二冊目の英語の著作The Way of Nagomi(「和みの道」)が出版された。

IMAGINEイマジン大学

「人間は誰でもクリエイターである」の合言葉のもと様々なジャンルの講師のトークを配信するYouTube番組。日本の未来を担う高校生(330万人)と大学生(351万人)を対象に未来を創造する若き才能を発掘・支援する社会貢献活動という位置づけで活動している。

「ル・コルビュジエ リレートーク」開催概要

日時2024年11月9日(土)11:30開場12:00開演15:00終了
会場青山スパイラルホール(スパイラル3F)
チケット専用サイトから購入
URLhttps://tinyurl.com/26z58e3u