角川映画・角川文庫の世界への没入体験を実現した隈研吾デザイン設計の巨大本棚
東北新社およびグループ会社である映像の新たな価値を創造するクリエイティブ集団のオムニバス・ジャパンが制作を手掛けた角川武蔵野ミュージアムの「本棚劇場」プロジェクションマッピング映像などが公開された。今回のプロジェクションマッピング映像制作において、プランニング×ディレクション×テクノロジー×プロデュース、東北新社グループのクリエイティビティを集結した特別チームを編成し、コンペから参加し、演出及び制作を手掛けた。
演出は、テレビCMの世界で、ハイクオリティな映像表現を追求している東北新社のクリエイティブセンターOND°所属のディレクター小栗洋平。制作は、オムニバス・ジャパンのコンテンツプロデューサー徳重岳浩が中心となり、この特殊な空間に合わせたコンテンツ上映システムの技術アドバイスをはじめ、デジタルコンテンツの制作、さらにDolby Atmosを利用した立体音響の設計を含む、コンテンツのポストプロダクションを手掛けた。全体のプロデュースは、上海万博や世界的なスポーツイベントをはじめ、数々のイベントプロデュースの実績を持つ東北新社のプロモーションプロデュース事業部の小林弘明が担った。
今回プロジェクションマッピングを行う空間は約3万冊もの蔵書を誇る「本棚劇場」。世界的建築家である隈研吾がデザイン設計を手掛け、角川武蔵野ミュージアムの館長である松岡正剛の監修によって生まれた空間は、本棚が違い棚のように互い違いとなって複雑に入り組み、立体的、流動的に連なって、脳の構造をイメージした造りになっている。今回のプロジェクトは、他に類のないこのような空間へのプロジェクションマッピングの制作となった。「本棚劇場」内に設置された24台のモニターには、オムニバス・ジャパンが開発したリアルタイムビジュアライゼーションシステム「BiRDS」をベースに「本棚劇場」のためにカスタマイズした映像演出を実装。他にも、360度音が回る立体的な音響設計を行い、貴重な蔵書が並ぶ夢の図書空間にて、実際に体感することでイマジネーションを連想させる映像表現に徹底的にこだわった。プロジェクションマッピングは、現在30分に1回「本棚劇場」にて定期的に上映されている。