「植える」ように建てられ自然と一体化した住宅

完全に樹木に覆われた下り坂の地形に、グルーポ・アルキテクトゥーラが4棟の独立した2階建て住宅とその共用施設を完成させた。建築家たちは現地を訪れた際に目にした巨大な木々には手をつけないことに決め、その代わりに土地の凹凸や自然条件に合わせ、ほとんど外科的ともいえる方法で家を植えるように建てた。最終的には、何年もかけて建てられたように見える家屋と、建設と同時に植えられた植生が出来上がった。

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Photo credit: Agustin_Garza

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家屋の構造は金属的で、床は梁と木製パネルを露出させた。家の壁はシルバー・トラバーチンと木製パネルでできている。家々の擁壁と一般的な塀は地域の石でできており、目地なしで配置されている。室内の床とテラスは、カレドニアと呼ばれるインド産の灰色の石でできたものだ。

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住宅はプライバシーを確保するため、リビング・エリアは眺望が下降するように配置し、回廊は背面ファサードに向けて残すようデザインされた。設置システムはすべて、環境に配慮したものとなっている。廃水はリサイクル処理され、照明は自動化され、より高い効率を実現している。さらに、窓には温度を保ち騒音を遮断するのに適切な最新のガラスが採用されている。

グルーポ・アルキテクトゥーラ

1980年に設立。建築、都市デザイン、インテリアデザイン、建設、不動産プロジェクトなど、あらゆる開発段階における学際的な専門サービスの提供を専門としている。人的、技術的、資金的なあらゆるリソースを駆使し、また、エンジニアリング、エコロジー、法律、財務の各分野に特化したアドバイザーを擁し、コンサルタントとしてさまざまな調査やプロジェクトに参加している。