高等学校・小学校・幼稚園を含む複合施設
ATRIUMの手掛けたカザフスタンの教育施設は、子供と教師のための快適な環境に建設された。その目的は教育だけでなく、インスピレーションを与えることでもある。高等学校、小学校、幼稚園を含む複合施設は、カザフスタンや世界の文化・芸術の統合に基づき、道徳的・精神的価値の発達を通じた教育・育成のためのユニークな環境を作り出している。
自然素材の使用することで環境のエコロジー志向を強調し、設計されたオブジェクトをユニークに表現することを可能とした。建物は、地域のパターンを再解釈した、金属製のパンチングパネルで覆われた単一の複合体として設計された。平行六面体に基づく螺旋状にデザインされ、南東のブロックには学校のスポーツ機能、西のブロックには幼児教育施設の1階部分を配置している。1〜2階は小学校、3〜4階は高等学校となる。
中央のコアは建物のメインとなる「広場」の役割を担い、ロビーやフォーラム、レクリエーションの場となり、生徒の創作活動を紹介する展示台も設置されている。ヴァストゥのシンボルである螺旋状の光線が卍を形作り、建物の中心には広々とした中庭を配置。建物は敷地の南西部に位置し、ヌルスルタン市街の風を遮るように作られている。
ATRIUMについて
ATRIUMは美的センスによって新しい生活の質が形成されると信じる、グローバルな建築スタジオ。あらゆる課題に対して完璧に対応する形を見つけ出し、その意味を定義している。ATRIUMは様々なタイプの素晴らしいプロジェクトを通じて、世界の文化に貢献している。アントン・ナドトチイとヴェラ・ブトコによって設立されたこのスタジオは、25年以上にわたりインテリアやランドスケープから、超高層ビルや大規模都市開発プロジェクト、さらにはメタバースプロジェクトまで、さまざまなタイプや規模の建築的課題を解決することで高い評価を受けてきた。常に新しいメディア、素材、技術を試しながら、「建築」「デザイン」「教育」「デジタル」の4つの分野で体系的な活動を展開している。建築は総合デザイナーとして、都市計画やランドスケーププロジェクトの開発、構想から施工資料作成まで、建築業務全般をカバー。デザインは、プロダクトデザインやインテリアデザイン、現代技術などが交差する領域で、ユニークなオブジェやディテールを開発し、生活空間にアートを持ち込むことを目的としているす。20年以上にわたり教育環境の質の向上を社会的使命として、先進的な教育空間のプロジェクト開発に取り組み、業界の第一人者との協力のもと、研究、コンサルティング、経験の共有など、教育分野に重点を置いたスタジオとなっている。