サステナブルな建築様式が世界的に評価されている建築家との貴重な機会

プリツカ―賞受賞の建築家、フランシス・ケレによる講演会「Bridging the Gap (気候、文化、マテリアル、そして建築)」が公益財団法人国際文化会館で2024年11月22日(金)に開催が決定した。参加申し込みの受付が開始されている。

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会場となる国際文化会館は日本モダニズム建築の巨匠である前川國男、坂倉準三、吉村順三の共同設計により誕生した。本館は2006年に文化庁に「登録有形文化財」として認められており、2016年より「建築」を通して現代社会について考えるプログラム「Architalk」として実施している。本プログラムでは国際的に活躍する建築家やアーティストをスピーカーに、「建築」を通して、気候変動や地球温暖化、住み続けられる街づくりといった社会課題に焦点を当て、解決にむけ「建築」がどのような役割を果たせるか考えることが目的。

今回スピーカーとなるフランシス・ケレはブルキナファソ出身で、2022年に建築界のノーベル賞と称されるプリツカ―賞をアフリカ出身で初めて受賞した。気候や風土に寄り添い、その土地の知恵や素材を生かしたサステナブルな建築様式が世界から評価されている。モデレーターに国際文化会館アート・デザイン部門ディレクター、金沢21世紀美術館館長である長谷川祐子、ゲストコメンテーターには建築家・妹島和代を迎えて行われる。

フランシス・ケレ

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建築家、Kéré Architecture創始者。最初のプロジェクトである故郷ブルキナファソのガンドの小学校(2004年)でアガ・カーン賞建築部門を受賞。2022年にはアフリカ人建築家として初めてプリツカー建築賞を受賞。ケレは、デザインに対する共同体的なアプローチの先駆者であり、持続可能な素材や建築様式へのコミットメントによって、現在最も著名な現代建築家の一人。その土地の特殊性や社会的なつながりに触発され、ベルリンを拠点としながらも4大陸にまたがるプロジェクトを手がけている。主なものに、ベナン国会議事堂(建設中)、ダカールのゲーテ・インスティトゥート(建設中)、レオ外科クリニック&ヘルスセンター(2014年)、リセ・ショルゲ中等学校(2016年)、サーペンタイン・パビリオン(2017年)、ティペット・ライズ・アート・センターのギャザリング・パビリオン、ザイレム(2019年)などがある。

公益財団法人国際文化会館

日本と世界の人々の間の文化交流と知的協力を通じて国際相互理解の増進をはかることを目的に、1952年にロックフェラー財団をはじめとする内外の諸団体や個人からの支援により設立された非営利の民間団体。創立70周年を機に「多様な世界との知的対話、政策研究、文化交流を促進し、自由で、開かれた、持続可能未来をつくることに貢献する」という新たな使命のもと、アジア・太平洋地域を代表する知の交流の拠点となり、グローバルでよい高いインパクトを発することを目指している。事業活動は主として、①国際関係・地域研究・地政学、②社会システム・ガバナンス・イノベーション、③文明論・哲学、④アート・デザインの4つの領域からなるプログラム部門と、その事業を支える国際交流の場としての施設の維持運営にあたる業務部門とからなっている。

Architalkシリーズ 2024「Bridging the Gap (気候、文化、マテリアル、そして建築)」開催概要

日時2024年11月22日(金)18:30~20:00 (開場:18:00)
会場国際文化会館 地下1F 樺山・松本ルーム
言語英語・日本語(同時通訳付き)
料金一般 3,000円、国際文化会館会員および学生 2,000円
申込URLhttps://tinyurl.com/mwmkpaap