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自分自身と自然を再認識できるサステナブルな設計が評価

オランダ人デザイナー、キャスパー・ショルスの木製キャビン「ANNA Stay」が、リスボンで開催されたワールド・アーキテクチャー・フェスティバル(WAF)で「ワールド・ホテル・ビルディング・オブ・ザ・イヤー2022」を受賞した。WAFは世界最大の建築イベントで、ANNA Stayの自分自身と自然とのつながりを取り戻すことができるサステナブルなデザインが評価された。ANNA Stayは壁や窓を手で動かすことができ、自然の中での宿泊の新しい地平を切り開く。

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Photo credit: Tonu Tunnel

ANNA Stay(アナ・ステイ)

ANNA Stayは2つの保護用スライディングシェルを備えており、開放的で周囲の環境の一部となることができる。内側のシェルはダブルガラスで、外側のシェルは木でできている。2つのシェルを調整することで、ANNAは天候や気分、シーンに合わせて変化し、自分たちが自然に所属する現実とつながることを可能する。冬には断熱性の高い木製のシェルが厚い冬用コートのように暖かさを保ち、春や秋にはガラスが雨を防ぎ、太陽を迎え入れ空間を暖かくしてくれる。暑い場合は木板をスライドさせて閉じれば涼しくなり、ガラス板をスライドさせて開ければ涼しい風が入る。四季を通じてガラスの下での生活や睡眠、あるいは保護層を用いた屋外での生活が手の届くところにある。

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

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Photo credit: Tonu Tunnel

あらゆる生物と同様に、環境に反応し、自然のリズムに合わせて動き、宿泊客を単なる観客ではなくその一部とすることを可能にする。ANNAは、ガラス屋根の下から激しい雨の美しさを体験し、早朝に鳥たちの間で目を覚まし、ベッドの真上に広がる星空に魅了されるための舞台装置となる。

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Photo credit: Tonu Tunnel

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

天然の抗うつ剤

世界はますます不安定になり、デジタル化が進み、パンデミックの2年間の後、人々はつながりを切望している。他者とのつながり、環境とのつながり、そして自分自身とのつながり。壁や屋根などの障壁がなく、自然に近い滞在は、特にこのような時期に欠かせなく、ANNAは自分の内面と外面の両方の自然に触れられる心地よい場所を提供し、日常生活の中で影が薄くなっている世界とつながることを目指している。

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

サステナブルデザイン

ANNAはモジュール方式で開発されているため、現場での建設期間が短く、生態系への影響を最小限に抑えることができる。輸送の負担を軽減するため、将来的に独自部品の80%をデジタルファイルを介して、CNCマシンや3Dプリンターで世界中のどこでも現地生産できるように設計されている。さらに、最も革新的な部分は特許を取得したウインドラビリンス内蔵のアルミニウム製レールである。さまざまな気候や条件下で素材の膨張が異なるため、可動部に1ミリ以下の公差を実現することも大きなチャレンジだったが、設計者はアコヤ材、バーチ材、アルミニウムの組み合わせで解決策を見いだした。そして、ANNAのすべての素材は完全に分離して再利用することができる。

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

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Photo credit: Jorrit 't Hoen

キャスパー・ショールズについて

キャスパー・ショールズはアムステルダム大学で物理学の学士号と修士号を取得し、修士課程の最終年にはチップメーカーのASMLで研究に従事。同年、ヘリット・リートフェルト・アカデミー・オブ・アーツの導入年度に従うよう選ばれる。2016年ショルスは母親のためにガーデンハウスを設計・建設し、その後の評判を集め、ディルク・ローゼンブルク・アワード(アイントホーフェン)、ラディカル・イノベーション・アワード(ニューヨーク)、Dezeenスモールビル・オブ・ザ・イヤー(ロンドン)など、多くのアワードにノミネートされた。ガーデンハウスはオランダで2017年に最も人気のあった建築プロジェクトのトップ3のひとつとなった。現在、彼は多くのアートと建築のプロジェクトに取り組んでおり、ANNAもオランダの最も革新的な建築プロジェクトのトップ3に選出されている。